それはどうかな

心に引っ掛かったことを書き留めます

箱を開けたら アハ体験

どっかで見たことある花嫁姿の猛ダッシュ

そんなことより「あなたが」裏切るん?は
視聴者を引っ掛ける気満々のセリフでしたね。
SUPER RICH 第7回、裏切り者は誰だ解決編。
(そいつの名前が出てきます。御注意を)



こういう文章を書くに当たって
整合性を確認するために
過去回を何度も見返したりするんですよ。

そしたら、見つけちゃった。
メディア社事業本部長「城戸密」の文字。
それだって、新入りアルバイトが名乗ったから
後から気が付いたわけで
たしかに当時は気にも留めてませんでした。

スリースターブックスの皆も
あの時、会社の行く末にしか頭が回ってない状態だったから
こんな特徴的な名前でも覚えてなかったんでしょうね、たぶん。

留学帰りの優に自己紹介した際
念入りな名前の解説してたのが
今思えば、大胆不敵だったなぁ。

あんなにでっかく書いてあったのに
見ているようで見ていないという盲点。
まさか、こんなハチャメチャなドラマで
アハ体験させられるとは思いませんでした。

それを踏まえて
城戸くんは巨悪の手先、スパイであって
ラスボスは聡美さんや!と目星を付けてたのに

スリースターブックスに自分の提携案が蹴られたせいで
その後、破滅の道を転げ落ちたのだ
憎い憎い、復讐だという
あくまでも個人的な逆恨みに
動機の規模がちゃっちくなっちゃった。

しかも転落の直接の原因は
蹴られたショックから、別の仕事で別の人間に嵌められて失敗したという、それはただ単に
アンタが抜け作だからでしょうが、な
スリースターブックスにとっては
「もらい事故」みたいな理由。

途中参加のアルバイトで
しかも時間経過端折りまくるドラマ進行のため
社内の存在感イマイチな城戸くん。

その彼の自分勝手な単独犯にしてしまうと
「裏切り」のインパクトが腰砕けになって
せっかくのアハ体験仕掛けも台無しです。

聡美さん……とまではいかなくても
碇さんくらいのビッグネームが犯人の方が
サスペンスとしては上出来だと
制作側も承知してるから
「碇さん怪しい」で引っ張ったわけですよね。

散々な白無垢姿での、開口一番
「あなたが裏切るん?」の「あなた」は
まさに、碇さんを想像させる代名詞。
そのシーンを冒頭に持ってきて
その後さんざっぱら碇さん=犯人を匂わせた。

しかし、いざ城戸くんが犯人と種明かしすると
衛はすかさず「君は何者なん?」と「君」呼びする。
このことからも、最初の「あなた」が
如何に小手先だけの姑息なまやかしかがわかります。

もう一事が万事、この調子。

城戸くんは「たまたま碇さんのパソコンで、間違ってアップロードしてしまった」
と、サラッと言いましたけど
そのパソコンに触れるのは碇さんだけって
東海林くん、言ってたよねぇという矛盾。

自分への疑惑を晴らすため
単身、盗作犯を追う碇さんが
一言、会社にその旨連絡入れれば
無用の大騒ぎにはならなかったわけだし

碇さんを血眼で探す最中に
何、のんびり麻雀してんだ?な
無用のシーンも入れなくて済むわけで。
(いや、むしろソレを入れたかったのか?)

やたら模写が上手い売れない盗作犯は
嫁の治療費欲しさで、己の漫画家生命を
短絡的に見ず知らずの10万円と引き換えるよりも
先ず、普段世話になってる碇さんに相談する知恵は働かなかったのかね。

全ては、盗作された大先生の温情溢れる名言
「敵が仲間になるのは、少年漫画の王道じゃない」を
只々、引き出したいがため。

無理筋、無理筋で運ばれては
寛大なる大先生の言葉も
優が城戸くんに垂れた、取って付けたような説教も響かないのです。
何か良いこと、ゆうたったで終わってしまうのです。



以上は「裏切り者は誰だ」に対する文句で
ここからは優の「箱の中身はなんじゃろな」が
どうにもこうにもだなぁという感想です。

さて、皆さん
正直なところ、衛と優のラブシーンに
トキメキを感じますか?
心温まるいいカップルだなぁと思いますか?

私はダメでした。

衛が時折見せる「可愛らしさ」は
初めて愛情を感じた喜びと恥じらいが素直に現れてて(江口さん、ホントに上手い)
それはそれでイイと思うのですが

このドラマが目玉に据えていると思われる
若さの勢いでグイグイ迫る優と
それを飄々といなす衛のコンビネーションに
ロマンチックな要素が全く感じられないんですね。

大体、お互いに惹かれ合った動機に
呆れるくらい説得力が無いという弱点もありますが

率直に言って、お二人のビジュアルが
叔母さんと甥っ子にしか見えないんだ
どう頑張っても。

芸達者な江口さんなら、むしろ戸次さんと
夫婦漫才みたいなやり取りした方が
断然面白いし、心の結び付きを感じさせると
思うんですよね。
ま、これは今言っても詮無いことですが。

加えて、優の暑苦しさ。
赤楚くんには何の恨みも無いけれど
優よ、頼む、ちょっと黙っててくんないかな
などと口走ってしまう私が時々おります。
(あの厚かましさは、間違いなく母親譲りだな)

借金をやっとこさ返せそうな段階で
(それもまぁ、あまり苦労を感じさせず)
指輪を見に行き、値段にたまげて店を出る
その幼稚さには二の句が継げません。

このドラマの欠点「雑」に通じることかもしれませんが
あらゆる概念の描写が、ありきたりすぎるんですね。



そんなに文句ばっかり垂れるなら
見なきゃいいじゃないか、ですけども
ここまでチェリまほファンをいたぶってくれた落とし前を、どうつけてくれるのか
もうほとんど弔い合戦ですね。いやはや。

ラストの聡美さんと空との意味深な感じは……
うーん、実は二人は愛人関係だった!としても
驚かないな、こうなったら。