それはどうかな

心に引っ掛かったことを書き留めます

『僕ドラ』選考 見させていただきました

「ずーっと、一から携わらせていただけることなんて、ホントに嬉しいですし……」という
お馴染み町田節の名調子で始まりました
『僕ドラ』一次選考ドキュメンタリー。

チェリまほで盛り上がったのも束の間
年明けて、例の件で阿鼻叫喚となった頃に
持ち上がった一大プロジェクト。
『僕を主人公にした漫画を描いてください!
それをさらにドラマ化もしちゃいます!!』
(長いので、通称『僕ドラ』だそうです)

80作以上あった応募作品から
書類審査を経て6作品に絞られ
そこから、町田くん御本人との面談と
作品のプレゼンの結果、3作品に絞られる
「1次選考のドキュメント」だそうですが。

番組のほとんどが6作品の内容と作者の紹介に費やされ
肝心の選考に関しては
あっという間に2作品が文句なしで決まり

あとの1つを「どうしよう」と
町田くんがものすごく悩んだ……という
ドキュメントだったんですね。

私がイメージする「ドキュメント」は
その選考下での、ああでもないこうでもない
侃々諤々、丁々発止の過程を経た結果
これこれこういう点が優れていたので
この3作品を選んだんですよ……なのですが。

大体、町田くんの口から出る言葉が
面白い、読んでみたい、メチャクチャわくわくする、とまぁこんな感じですので
落ちた3組の方々も、果たして納得されてるのかなぁ、な〜んて思ってしまいました。

放送されないところで
各自、寸評されてるのかもしれませんが
番組を見てる方としては
選ばれた方と選ばれなかった方との「差」が
よく解らないままでしたね。

選考委員にはプロの脚本家や 
ドラマプロデューサーもいらっしゃったので
是非、そちらの御意見も伺いたかったですよ。

あくまでも、選考委員代表であり
ドラマ化された暁には主役を張る町田くんが
選ぶってとこに意義があるんでしょうね。



さて、その選考に残った作品内容ですが

「今まで見たことのない町田くん」なら
1番目の『ダメな男じゃダメですか?』かな。

持ち味の「様子のおかしなイケメン」の進化系とも言える
「見栄っ張りのダメイケメン」で
しかも祖母と中身が入れ替わるという
演技力が、俄然問われてしまう作品。

先日、町田くんが出演した『ウレロ☆未開拓少女』の再放送を見ましたが
ガチのコメディでは、手練の芸人たちに
かなり助けてもらってるな、という印象。

なので、この作品のドラマ化は
下手すると「祖母役」の女優さんに
主役が食われてしまう危険性大じゃなかろうか
という心配が無きにしもあらず。

見てみたいことは見てみたいですけどね。
文句なしですぐ決まった作品というのも
頷けます。

2番目の『はるかかなた』は
町田啓太の王道という感じですね。
絵柄も優しくて(すべて手作業だからかな)
司書(エプロン姿)、物静か、繊細、眼鏡……
とにかく「これぞ町田啓太」の詰め合わせ。

が、ストーリーは意外にもタイムスリップ物で
そこで出会う女性との関わりが謎解きになり
主人公の過去と未来の改変にまで
スケールが広がる不思議な仕掛けには
町田くんじゃないけど、ワクワクしますね。

ドラマの作り的にも、演技の難度的にも
また、見る側の満足度的にも
この作品が一番、無難といえば無難かな
と、思いました。
ちなみに、すぐに決まったもう1作の方です。

選考が難航した3番目は
漫画家で一旗揚げる夢を追い続ける
まるでM-1チャンピオン錦鯉のようなオジサンコンビが描いた
『死神K~あなたの夢を終わらせにきました~』

スポーツなどの世界で
限界が来たと思しき人の前に現れ
「何故か笑顔で引退する」ように引導を渡す
涙と感動溢れる「死神」のお話。

もしかしたら、この死神話
作者のオジサンコンビの実体験じゃなかろうか
と思ってしまいました。

漫画で身を立てたい、でも上手くいかない
家族もできて稼がなきゃならない
でもでもやっぱり夢を諦めたくない。
何かと「踏ん切りがつかない」人には
刺さりまくるお話ですよね。

「笑顔で諦める」のは、一体何故なのか
そこの説得力に全てが掛かってくるこの作品。
成功すれば大傑作。陳腐なら大失敗。
コレはかなりの大博打ですよ。

成功したとしても、町田くんの演技が
西荻窪バーテンダー並みだったら
これまたアチャーな結果になりそうで
(それこそ綾野剛くんの方が適任かと)
一か八かな作品だと思います。

こうして見てみると、入選した作品は
基本ストーリー+ひと捻りふた捻り更に捻り
体操白井健三クラスの技が評価されたのかな?
とも思えてきますね。



というわけで3組が残り
次の過程に進むことを
町田くん本人から通知されたのですが……

いやー、コレはこの内容の本筋ではないので
書くの迷ったんですけど
あまりにあんまりなので書きます!

「今回、あのぉ色々と検討させていただきまして、1次選考、あの通過していただき、あの、次、進んでいただけたらなと」
この後も「いただき、いただき」連発で
私は暗澹たる気持ちになってしまいました。

必要以上にへりくだらないと
死んじゃうの?この人。

それに、大体、応募者は「我が作品こそは!」
と手を挙げているのです。
1次選考通過しても次へ進むのは困ります
なんて、言うわけないじゃないですか。

色々と検討いたしました結果
あなたの作品が1次選考を通過しました。
おめでとうございます。つきましては
最終選考への課題ヘ作業を進めてください。
よろしくお願いいたします。

このくらい、メモ書きでもして
御報告に臨めんのかね。
……と、思っちゃったものでね。すみません。

冒頭の「募集作品のテーマは?」に対しての
「今回の、えーとそのー、テーマというか
共通認識で持っている『希望』っていうのが
あるんですけど……」も
要するに「今回のテーマは『希望』です」で
済むわけで。

もう、素のこの人の喋りには
イライラしっぱなしで、困った困った。

えっ?次の大賞発表もあるのか……
うーん、結果は知りたいから
しばし我慢だなぁ。はぁ。