それはどうかな

心に引っ掛かったことを書き留めます

やりたいように やるんべぇ

群馬弁、これで合ってるのかなぁ。
初めて聞くのに、なんか懐かしさを感じるのは
この前までやってた「渋沢栄一」の故郷と
目と鼻の先だから似てるのかなぁ、と。

それにしてもあれだねぇ
「北関東」って言うくらいだから
東京、神奈川と同じように考えてたけど
言葉を聞けば、ほとんど「南東北」と
括ってもいいくらいの凄まじい訛り。
いやはや驚きました。

生まれ故郷の言葉は
やっぱりその人の血となり肉となった
ルーツの鼓動を呼び覚ますのでしょうかね。

『ダメな男じゃダメですか?』第2回の
我らが町田くんは、まさに水を得た魚。
普通に情けないイケメン権太の口から
ちょろっと方言が出たくらいでは
この破壊力は実現しなかったでしょう。

入れ替りで入った中身・カツヨの勢いが
清々しく、凛々しく
こんなこと言ったら何だけど
あの、へなちょこ土方歳三より堂々としてて
これこそ「町田啓太にしかできない役」だと
思いましたぞよ!




権太が就活失敗した大告堂が主催する
インフルエンサーセミナー」に
遅れて入ってきた権太婆ちゃん。

誰も待ってはいないのに「お待たせしたべや」
と、憎っくき矢上部長の出鼻を挫きます。

首に例のピンクスカーフ
カバンは見事な女持ち(腕曲げて引っ掛ける)
一点見据えて「シンプル捻挫セミナーっつの受けに来た、田町権太でござりやす!」で
もう完全に権太婆ちゃんの勝利を確信しましたよ。

このセミナー
要は、大告堂の名前で企業を呼び寄せ
インフルエンサーを目指す者を競わせて
実質の仕事をさせ
大告堂が「口利き料」として上前をはねる
というシステムのためのもの。

うっすらと不審を感じた女の子の質問に
会社の名を笠に来て、けんもほろろの矢上。

こういう業界の内側の事情はよく知りませんが
この前の東京オリンピック
大手の広告会社が裏で色々とああだこうだ
なんつー話を小耳に挟んでおりましたので
この矢上部長の傲慢さは
当たらずとも遠からずなのかな。

しかーし
その女の子は無理矢理黙らせられても
権太婆ちゃんには通用しません!

矢上部長の口癖「チャンス逃したねぇ」
に対して
ハイ、出ました権太婆ちゃんの名ゼリフ。

「おめぇ、それカッコイイと思ってんのけ?
その、チャーンス逃したねーっての。
バーカみちゃだから、あんまり言うなぁ」

コレ、言い放った時の町田くん
なんか今までのモヤッとしたものが
きれいサッパリ飛んでったような痛快さを
感じさせてくれましたね。

まさかここまでぶっ飛んでくれるとは
正直、思ってませんでしたよ。
ハンサムカッコいい好青年を捨てきれず
中途半端な田舎者っぷりでお茶濁されるのが
関の山だろうと踏んでたのに……

権太婆ちゃんの見事な正論ぶちかまし
露呈する矢上部長の本性。
これを見逃すインフルエンサーはいません。
続々と醜い動画がアップされ
炎上必至で、いい気味でございます。


さて、可愛い孫・権太の虚飾人生を
知ってしまった権太婆ちゃんは
不甲斐ない孫の現状を嘆きながら
ついでにスカーフも巻いたまま
入れ替わりの都市伝説にビクつきながら眠ります。(布団くっつけるのがカワイイ)

翌日、そんな権太婆ちゃんを尻目に
心配で電話を掛けてきた母ちゃんに
「権太くんは元気だけど、新しい資格を取るのに10万足りないから、仕送りしてやりなよ」
などと、小室圭並の嘘をシレッとつく
カツヨの中の権太。

そこへ帰って来た権太婆ちゃんは
なんと、嘘人生に逃げる孫に業を煮やし
大学に退学届を出してきた、と爆弾発言。

しかも、入れ替わりが戻らないなら
自分がお前の人生を「身ぃ染みさせてやる」と
ここから権太婆ちゃんの快進撃が始まります。

権太の嘘SNSでファンになった女の子に
直接謝る権太婆ちゃんですが
その真摯で飾り気のない態度に
何故か打ち解けて心開き
自分の夢を語り出す、その女の子。

この時の話術というか、聞き上手の感じに
気さくで、年配の人特有の余裕が
ちゃんと滲み出てて、良かったと思います。

あまりの話しやすさに
「オラ、中身婆ちゃんだかんな」(真実)
「私も中身、お爺ちゃんなんだよね」(喩え)
という齟齬が生じる始末。
このくだりは、話運びが上手いなぁと感心しました。

運悪く、この場面を元カノ・葛西に見つかり
激怒のあまり
新しい彼氏を作ろうと決意させてしまったのですが

そんなことを知る由もない権太婆ちゃんは
入れ替わりの仲間と信じて疑わない女の子に
「詳しく教えてくれ、あんたん中がどうなってんのか」と迫り、平手打ちを喰らいました。

この時の町田くんの変態顔はお見事でしたね。
天下のイケメンも、一歩間違うと
こんな危険人物になってしまうのですね。

頬を赤く腫らした権太婆ちゃんが
傍で一部始終見届けていた中身権太のカツヨに
しみじみと聞きます。
「おめぇには何かねぇのか?夢とか、やりたいこと」

これに、わからないとしか答えられない権太。

大学にも行った、男っぷりもいい25歳の孫。
既に一人前の社会人になってていいはずの
権太に対する
愛情と後悔が入り混じった祖母の顔で

権太婆ちゃんがポツリと呟いた
「おやげねぇ」は深く孫の心に響いたのでは
ないでしょうか。




練習不足を少しも感じさせなかった
入れ替わった後の権太とカツヨ。
演技に関しては、今のところ満足しておりますが

若干の不満をひとつ。
方言であるから尚更なのかもしれませんが
早口でまくし立てると、所々聞き取れない部分がありまして。

NHKの暗号資産の時も感じたことだけど
あの時は字幕が出たので対処できました。
が、今回のドラマは字幕出ないのです。
その点を改善してくれると
もっと良いのにな、と思います。




ところで、入れ替わりを元に戻そうと
色々試してたみたいだけど
神社の石段を、抱き合って転げ落ちるってのが
一番、効き目有りそうな気がするなぁ。