それはどうかな

心に引っ掛かったことを書き留めます

暖乃ちゃんに負けるな

野暮用で1回休んでしまいまして
申し訳ありません。

しかも何を思ったか
同じような、乗り移り系の新ドラマ
『妻、小学生になる』を並行して見てしまいまして。

もう、ただただ「妻」役の毎田暖乃ちゃんに
圧倒されてしまい
振り返って我らが町田くんのお芝居風なものはどう頑張っても、こりゃ太刀打ちできんなぁと
打ちひしがれてしまった次第。

しばらく途方に暮れても後の祭り。
心を鬼にして書きますよ。




こういう制作段階密着ものは
いかにも業界っぽいって感じで
町田くんじゃないけど
「こういうふうに決まっていくんだぁ」と
私もいちいちへ〜〜言いながら見てました。

普通は出演者が参加しないという「脚本打ち」
原作→ドラマのための細かな肉付けで
よりリアルさを追求するという作業に
積極的に提案していく町田くん。

この人が自分の意志で自分の考えを表明するとこなんか、こりゃ滅多に見られんわい
と見直したのも束の間。

権太が承認欲求の塊に変貌する切っ掛けは
公認会計士を目指す決意表明が
(ルックスの良さも相まって)
予想以上に高評価を得た、という原作設定の方が、やはり自然でリアルなのでは?
と思いました。

全く「イイね」狙いではなかったものが
予期せぬ注目の的になったとき
初めて人は、言い知れぬ「高揚感」を得ると
思うのです。
その落差が大きければ大きいほど。

しかし「入社試験を受けただけなのに、友達のノリに押し切られ合格のウソをつく」という
町田くん御提案の設定が採用されました。

が、想像してみてください。
現実にコレが世の中の大反響を得たとき
この設定の権太のように
「もっとイイねが欲しいフォロワーが欲しい」
と、なるでしょうか?

逆に「ウソがバレたら大変だ、どうしよう」と
ビクビクの毎日を送るんじゃないかって
思うんですよね。

ネットの世界では「職人」と言われる
個人特定のプロがいるそうですし
そんな方たちの手を煩わさなくても
有名企業の社員には、すぐバレるわけですし。

しかも、町田くん御本人の言葉
「嘘をつく1回目のハードルは高いけれど
それを過ぎたら何でもやれちゃう」の割には
その1回目、友達の悪ふざけを
満更でもない顔で黙認していて
全然ハードル高くないんですよね。

おい!整合性が無いじゃないか!
と、怒ってみても
決まっちゃったものはしょうがない。

本来、俳優は関わらないというこの段階で
わざわざ主役が御提案したわけですから
そりゃ、無下に却下できんわな。

そして、衣装合わせで
権太とカツヨの入れ替わりをわかりやすく表すアイテムとして、原作どおり
「スカーフ」を首に巻くというのですが……

漫画なら、たしかに分かりづらいのでアリだと思います。
が、実写で若いイケメンが花柄ピンクのスカーフって、どうなんでしょう?

ここで、先程の『妻、小学生になる』が
思い浮かんでしまうのです。

中身は40代の死んだ妻でも
小学生の外見には一切手を加えずに
しっかり「妻」を彷彿とさせていたのが
本当にお見事だったので

安易にバアちゃんアイテムを目印にするのは
演技力が不安なための安全策に
見えてしまうんですよね。

いや、いいのか。ギャグだから。
質の高いドラマと比べちゃ可哀想か。

衣装も決まり、テーマ曲も決まり
肝心のカツヨ役も決まり
後は演技を固めるだけ……と、思いきや
権太とカツヨの読み合わせが
初対面の1回きりって、ヒドくないですか?

こんなことなら、原作選びの段階を
もう少し短縮して、こっちに当てれば良かったのに。

宮崎美子さんのスケジュールもままならなかったのでしょうけど
下手したら、宮崎さんも痛手を被ってしまうかもしれないのですよ。

原作の絵柄から、カツヨ役は
渡辺えりさんがピッタリだなぁと思ってたんですが
舞台演劇で鍛えられてきた方なら
準備不足で演じなければならないドラマなど
きっとお断りになるでしょう。

そんな大変な状況を受け入れてくださった
宮崎さんの顔に
泥を塗るわけには参りませんよ。

その貴重な読み合わせの機会に
しっかりスマホで録音する宮崎さんは
さすがですね。
町田くん、見習いたまえよ。



さて、過密スケジュールで
早速撮影に取り掛かることとなり
入社試験に臨むスーツ姿の町田くん。

どこからどう見ても黒沢くんなんだけど
能力不足から来る頼りなさをまとった権太は
ちゃんとすっとぼけた存在感を見せて
おっ、なかなかやるじゃないか、でした。

あの超駄作だった SUPER RICH でも
時折光るものを見せてくれていたので
やっぱり、そこそこ演技力は有る人なんですね。

しかし、如何せん
猛スピードで撮影していかないと
全然間に合わないという状況で
権太とカツヨの演技のすり合わせは
撮りながら近付けていく綱渡り状態。

これまで、何で色々とノンビリ構えてたのか
ホントに不思議でしょうがない。
もっとちゃんとやり様があったでしょうに。

あまりにも「時間が無い」を強調するのは
もしかして失敗こいた時の言い訳の為か?と
勘繰ってしまいそうです。

逆に、もし予想を上回る出来だったら
あんなに余裕なかったのにスゴいねって
なるわけですしね。

こんな意地悪なこと言いたくないけれど
タイトなスケジュールを連呼されると
一体、どんなもの見せられるのか
不安に駆られてしまうのは道理じゃないでしょうか。
現場の方たちには申し訳ないけれど。

というわけで
いよいよ本編が始まります。
さぁ、どうなる?!